障害年金の種類と選び方:基礎年金と厚生年金の違い

障害年金は、病気やケガによって日常生活や仕事に支障をきたしている方を支えるための公的年金制度の一部です。しかし、障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類があり、それぞれ対象者や支給額、支給条件が異なります。その違いを正しく理解することで、自分がどちらの障害年金を受給できるのかを把握し、適切に申請することが重要です。本記事では、障害基礎年金と障害厚生年金の違いや、選び方について詳しく解説します。

障害年金の基本構造

障害年金は、日本の公的年金制度に基づき、次の2つの柱から成り立っています。

  • 国民年金制度:全国民が加入する年金で、障害基礎年金が支給されます。
  • 厚生年金制度:会社員や公務員が加入する年金で、障害厚生年金が支給されます。

これらの制度は、対象者の属性や就業状況に応じて適用され、障害の程度や状況に応じた年金を支給します。障害基礎年金と障害厚生年金の違いを理解するために、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

障害基礎年金とは?

障害基礎年金は、国民年金に加入している方を対象とする年金です。自営業者、学生、専業主婦(夫)、フリーランスなど、国民年金に加入している全ての人が対象となります。

特徴

  • 対象者
    国民年金に加入している方、もしくは20歳以上60歳未満の方。
  • 支給条件
    初診日が国民年金の加入期間中であり、障害認定日において障害等級1級または2級に該当すること。
  • 支給額
    全国一律の支給額が設定されています(2024年度の例)。
    • 1級:972,250円 × 1.25 = 1,215,312円(年額)
    • 2級:972,250円(年額)
      また、扶養している子どもがいる場合には、1人目・2人目に224,700円、3人目以降は74,900円が加算されます。

メリット

障害基礎年金は全国一律の支給額であるため、自営業者やフリーランス、学生など収入が不安定な方にも安心して利用できる制度です。また、扶養する子どもがいる場合には加算があるため、家庭の状況に応じた支援が受けられます。

障害厚生年金とは?

障害厚生年金は、厚生年金に加入している方を対象とする年金です。会社員や公務員など、厚生年金に加入している方が受給対象となります。

特徴

  • 対象者
    厚生年金に加入している会社員や公務員。
  • 支給条件
    初診日が厚生年金の加入期間中であり、障害認定日において障害等級1級から3級に該当すること。
  • 支給額
    障害厚生年金は、報酬比例部分に基づいて計算されます。具体的には以下の式で算出されます。
    • 平均標準報酬額 × 0.005481 × 加入月数
      障害等級に応じた加算があります。
    • 1級:報酬比例部分 × 1.25 + 障害基礎年金
    • 2級:報酬比例部分 + 障害基礎年金
    • 3級:報酬比例部分(最低保証額:約583,000円/年)

メリット

障害厚生年金は、報酬比例で計算されるため、過去の収入が高いほど支給額が増えます。また、3級まで支給対象となるため、障害基礎年金よりも広範囲の障害状態に対応しています。さらに、3級未満の場合でも一時金として障害手当金が支給されることがあります。

障害基礎年金と障害厚生年金の主な違い

項目障害基礎年金障害厚生年金
対象者国民年金加入者厚生年金加入者
支給条件障害等級1級または2級障害等級1級から3級
支給額全国一律(扶養加算あり)報酬比例(基礎年金と併給の場合あり)
3級の支給なしあり
一時金の支給なし障害手当金として支給される場合がある

障害年金の選び方

障害基礎年金と障害厚生年金のどちらを選ぶかは、初診日の時点で加入していた年金制度に応じて決まります。そのため、自分が受給可能な年金制度を正確に把握することが重要です。

初診日が国民年金期間の場合

初診日が国民年金の加入期間中であれば、障害基礎年金を申請します。この場合、1級または2級に該当する必要があります。全国一律の支給額で計算されるため、安定した支援を受けることが可能です。

初診日が厚生年金期間の場合

初診日が厚生年金の加入期間中であれば、障害厚生年金を申請します。厚生年金の場合、1級から3級までの障害等級が対象となり、収入に応じた支給額が設定されます。また、基礎年金と併給できる場合もあるため、支給額が増える可能性があります。

学生の場合

学生であれば、20歳以降であれば国民年金に加入しているため、障害基礎年金の対象となります。ただし、20歳未満の場合には特例措置が適用される場合もあるため、詳細を確認することが重要です。

知っておくべきポイント

  1. 初診日が重要 障害年金の受給資格は、初診日の時点で加入していた年金制度に基づいて決まります。初診日を証明する書類(診療記録、カルテなど)をしっかり準備しましょう。
  2. 併給は不可 障害基礎年金と障害厚生年金は、条件を満たせば併給可能ですが、異なる障害で2つの障害年金を受け取ることはできません。
  3. 遡及請求の活用 申請が遅れた場合でも、障害認定日から最大5年間の未支給分を遡って請求できる場合があります。未申請の期間がある方は、遡及請求を検討しましょう。

障害年金に関する相談はどこにする?おすすめの相談先も紹介!

障害年金に関する相談先は、一般的には、障害年金相談センターや市区町村役場の社会福祉課などがあります。これらの相談先では、障害年金に関する手続きや受給資格などについて詳しく教えてくれるだけでなく、具体的な申請方法や書類の提出方法なども教えてくれます。ここでは、おすすめの相談先を5つほどご紹介いたします。

社会保険労務士事務所 ピオニー

社会保険労務士事務所 ピオニーの詳細を見る >

多摩・八王子障害年金相談センター

多摩・八王子障害年金相談センターの詳細を見る >

よしの社労士事務所

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東京障害年金相談センター

東京障害年金相談センターの詳細を見る >

東京社労士箕輪オフィス

東京社労士箕輪オフィスの詳細を見る >

まとめ

障害基礎年金と障害厚生年金は、それぞれ対象者や支給額、支給条件が異なります。自分の状況や初診日の時点で加入していた年金制度を正確に理解し、適切な申請を行うことが重要です。また、年金制度の違いや支給条件に不明点がある場合は、専門家に相談することでスムーズに手続きを進めることができます。

障害年金は、生活の支えとなる大切な制度です。自分に合った年金制度を選び、安心して生活を続けるための支援を受けましょう。

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