障害年金は、病気やケガにより日常生活や就労に支障をきたしている方を支えるための重要な公的制度です。一方で、障害年金を受給しながら働き続けることに不安を感じている方も多いでしょう。「収入があると障害年金が減額されるのでは?」「働くことで受給資格を失うのでは?」といった疑問がよく寄せられます。本記事では、障害年金と働くことの両立に関する仕組みや、受給中の収入制限について詳しく解説します。
障害年金受給中に働くことは可能?
結論から言えば、障害年金を受給しながら働くことは可能です。障害年金の受給資格は、障害の状態によって判断されるため、就労そのものが受給資格に直接的な影響を与えることはありません。つまり、たとえ収入があったとしても、障害の程度が年金受給の基準を満たしていれば、年金を受け取り続けることができます。
ただし、働き方や収入によっては、以下のような影響がある場合があります。
障害年金の等級見直しと就労
障害年金は、受給開始後も定期的に障害の状態を確認し、支給の適正性を判断する仕組みになっています。この確認手続きは「更新手続き(現況届や診断書の提出)」と呼ばれ、多くの場合、2年ごとに行われます。
働いている場合、就労状況が障害の程度を評価する際の参考情報となることがあります。例えば、以下のようなケースでは、等級が見直される可能性があります。
- 就労が障害に与える影響が軽微であると判断された場合
フルタイムで就労し、職務を問題なく遂行できていると見なされる場合、障害の程度が軽減したと判断され、等級が下がる可能性があります。 - 障害の改善が診断書で示された場合
医師の診断書で障害の状態が改善されたと記載されている場合、受給資格そのものを失う可能性があります。
一方で、就労していても以下の場合には、年金が引き続き支給されることがあります。
- 短時間勤務や軽作業で、障害の影響が明らかに残っている場合
- 特別な配慮のもとで働いている場合(例:障害者雇用枠での勤務)
障害年金に収入制限はあるのか?
障害年金には、原則として収入制限はありません。これは、受給資格が障害の程度に基づいて決定されるためです。そのため、高額所得者であっても、障害の状態が年金受給基準を満たしていれば、障害年金を受け取ることができます。
ただし、以下の例外的なケースでは、収入が支給額に影響を与える場合があります。
特別障害者手当や特定障害者手当
障害年金とは別の制度である特別障害者手当や特定障害者手当には、収入制限があります。これらは生活支援を目的とした手当であるため、一定の所得を超えると支給が停止される場合があります。障害年金とは異なるため注意が必要です。
障害者控除や所得税・住民税への影響
障害年金は非課税所得に該当するため、年金そのものに税金がかかることはありません。ただし、就労による収入が増えると、所得税や住民税の負担が増加する可能性があります。また、扶養控除や障害者控除などの税制上の特典を適用する際にも影響がある場合があります。
障害年金受給者が安心して働くためのポイント
- 就労環境の確認
就労環境が障害の状態に適しているかを確認しましょう。短時間勤務やリモートワークなど、自分に合った働き方を選ぶことで、無理なく働き続けることが可能です。 - 医師や専門家への相談
就労を始める前に、主治医や社会保険労務士に相談することをおすすめします。就労が障害年金の受給に与える影響について、専門的なアドバイスを受けることができます。 - 更新手続きの準備
障害年金の更新時には、医師の診断書が重要です。就労状況が診断書にどのように記載されるかによって審査結果が変わることがあるため、医師と密にコミュニケーションを取りましょう。 - 収入の記録を保管
就労による収入は、障害年金には直接影響しないものの、税金やその他の手当に影響を与える可能性があります。収入の記録をしっかりと保管し、必要に応じて専門家に相談してください。 - 制度を活用する
障害者雇用促進法に基づき、障害者を支援するための制度が充実しています。例えば、障害者雇用枠での就職活動やジョブコーチの利用、福祉サービスの活用など、自分に適した支援を受けることで、働きやすい環境を整えることができます。
障害年金に関する相談はどこにする?おすすめの相談先も紹介!
障害年金に関する相談先は、一般的には、障害年金相談センターや市区町村役場の社会福祉課などがあります。これらの相談先では、障害年金に関する手続きや受給資格などについて詳しく教えてくれるだけでなく、具体的な申請方法や書類の提出方法なども教えてくれます。ここでは、おすすめの相談先を5つほどご紹介いたします。
社会保険労務士事務所 ピオニー
多摩・八王子障害年金相談センター
よしの社労士事務所
東京障害年金相談センター
東京社労士箕輪オフィス
まとめ
障害年金は、障害を抱える方々の生活を支える重要な制度であり、働きながら受給することも可能です。収入そのものが直接的に障害年金に影響を与えることはありませんが、働き方や就労状況が等級の見直しに影響する可能性はあります。そのため、就労を検討する際には、事前に主治医や社会保険労務士に相談し、自分にとって最適な選択肢を見つけることが重要です。
また、障害年金の受給に加えて、障害者雇用枠や福祉サービスを活用することで、無理なく働き続けることができます。障害年金と働くことの両立は、生活の安定と社会参加を両立するための大切なステップです。自分の状況に合った働き方を選び、安心して新しい一歩を踏み出しましょう。